○高野町警防規程
平成17年1月1日
訓令第1号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 災害通信(第5条・第6条)
第3章 警防活動体制(第7条―第13条)
第4章 警防対策(第14条―第20条)
第5章 災害出動(第21条・第22条)
第6章 現場指揮(第23条―第27条)
第7章 災害現場活動(第28条―第37条)
第8章 警防訓練(第38条・第39条)
第9章 安全管理(第40条・第41条)
第10章 非常災害(第42条―第45条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、別に定めがあるもののほか、消防組織法(昭和22年法律第226号)、消防法(昭和23年法律第186号)、水防法(昭和24年法律第193号)、災害対策基本法(昭和36年法律第223号)等の規定に基づき、火災、水災、その他の災害(以下「災害」という。)から町民の生命、身体及び財産を保護するため高野町消防本部の警防施策及び警防活動上必要な事項を定めることを目的とする。
(1) 警防活動 災害が発生し、又は発生のおそれのある場合に実施する災害の防除、警戒、鎮圧等被害の拡大を最小限度にとどめるために、消防が行う活動及びこれに備える体制をいう。
(2) 非常災害 大火災、地震、洪水、台風又はその他の災害で平常時の警防活動によって対処できない大規模又は広域災害をいう。
(3) 救助事故 水火災、地震、交通事故その他不慮の災害又は事故で人命若しくは身体の救出を必要とする事故をいう。
(4) 救急事故 消防法及び消防法施行令(昭和36年政令第37号)に定める救急業務の対象である事故をいう。
(5) その他災害 火災防御、救急業務、救助活動の対象となる災害以外の災害等で捜索活動、危険排除活動、応急措置活動、応援活動、偵察及び確認活動等をいう。
(警防施策の推進)
第3条 災害の発生及び拡大の防止並びに被害の軽減を図る防災体制を確立するため、次の警防施策を推進するものとする。
(1) 災害通信体制の確立
(2) 消防機械器具の整備及び更新
(3) 消防水利施設の整備拡充
(4) その他警防上必要な施策
2 各種災害に対応するため、常に変ぼうする消防事象の実態を把握し、将来にわたる警防施策の確立に努めるものとする。
(警防力の発揮)
第4条 署長は、各種災害に対処するため消防戦術の確立を図ることにより総合的な警防力の発揮に努めるものとする。
第2章 災害通信
(消防通信指令室の設置及び編成)
第5条 警防活動等に関する消防通信を総括するため、消防署に消防通信指令室を置く。
2 消防通信指令室の要員は、消防署員をもって充てる。
3 署長は、通信業務の円滑を確保するため、あらかじめ要員の編成を定めておかなければならない。
(通信業務)
第6条 通信業務は、消防隊等の効率的な運用を図るため、通信施設をもって指示、活動の統制、連絡その他必要な情報の受伝達を行うものとする。
2 消防通信業務及び消防無線局の取扱、保守管理について必要な事項は、別に定める。
第3章 警防活動体制
(警防活動体制の基本)
第7条 警防活動体制は、次に掲げる消防隊等を基本とする。
(1) 消防隊
(2) 救助隊
(3) 救急隊
(4) 支援隊
(5) 水防隊
(6) 捜索隊
(消防隊)
第8条 消防隊は、消防署に配置する。
2 消防隊は、隊長及び所要の隊員並びに消火活動に必要な装備をした消防自動車をもって編成する。
(救助隊)
第9条 救助隊は、消防署に配置する。
2 救助隊は、隊長及び所要の隊員並びに救助活動に必要な装備をした救助工作車をもって編成する。
3 救助業務の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(救急隊)
第10条 救急隊は、消防署に配置する。
2 救急隊は、隊長及び所要の隊員並びに救急活動に必要な装備をした救急自動車をもって編成する。
3 救急業務の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(支援隊)
第11条 支援隊は、災害が長時間に及ぶ場合又は警防力の増強が必要な場合に編成し、次の体制を整えるものとする。
(1) 要員の派遣
(2) 警備資機材の調達
(3) 燃料の補給
(4) 非常食料の調達
(5) その他
2 支援活動の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(水防隊)
第12条 水防隊は、水防活動を行う必要がある場合に編成するものとする。
2 所属長は、管轄区域内の河川等の水害危険地域について常に実態把握に努め、水防警備の万全を期するものとする。
3 水防活動の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(捜索隊)
第13条 捜索隊は、捜索活動を行う必要がある場合に編成するものとする。
2 捜索活動の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
第4章 警防対策
(警防計画)
第14条 署長は、管轄区域内の警防活動を実施するため警防計画を策定するものとする。
2 前項に規定する警防計画の策定基準は、警防計画策定基準によるものとする。
(警防査察)
第15条 署長は、防火対象物若しくは、消防対象物で災害が発生した場合に、警防活動上困難であると認める対象物について、警防査察を実施するものとする。
2 前項に規定する警防査察の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(警防情報)
第16条 署長は、常に管轄区域内の動静に配意し、道路、水道工事等消防活動上支障となる情報又は医療機関の状況等を聞知したときは、速やかに職員に伝達するものとする。
(警備)
第17条 署長は、天皇・皇族等の行幸、行啓で特別な警備の必要があると認める場合は、特別警備を実施するものとする。
2 署長は、催物、各種行事等で警備の必要があると認める場合は、通常警備を実施するものとする。
3 前各項に規定する警備の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(特別警戒)
第18条 署長は、異常気象、年末年始の期間及び林野火災多発期、連続放火、不審火等による巡視又は再燃警戒等で特別な警戒の必要があると認める場合は、特別警戒を実施するものとする。
2 前項に規定する特別警戒の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(消防地水利)
第19条 署長は、消防水利施設の整備拡充を図るため、消防水利配備計画を樹立し、消防水利の万全を期するものとする。
2 署長は、管轄区域内の消防水利の維持管理及び消防水利不足地域の実態把握並びに地理の精通に努めるものとする。
3 前各項に規定する消防地水利に関し、必要な事項は、別に定める。
(応援協定)
第20条 消防組織法に基づく市町村消防相互応援協定、民間との消防援助協定等災害時の応援活動体制を関係機関と協議し、協定等を締結するものとする。
第5章 災害出動
(出動の原則)
第21条 消防隊等の災害出動は、出動指令により行うことを原則とする。ただし、緊急の場合で出動指令を受けるいとまがないときは、この限りでない。
(出動の種類)
第22条 消防隊等の出動は、火災出動、救助出動、救急出動、その他災害出動とする。
2 前項に規定する各種出動に関し、必要な事項は、別に定める。
第6章 現場指揮
(指揮系統)
第23条 災害現場における指揮系統は、原則として次のとおりとする。
(現場最高指揮者)
第24条 災害現場における現場最高指揮者は、次の各号に定めるところによる。
(1) 消防長
(2) 次長
(3) 署長
(4) 先着隊の班長又は副班長
2 管轄区域内に発生した災害を指揮中に他の災害が発生したときの現場最高指揮者は、その現場にある上級指揮者とする。
(現場指揮本部の設置)
第25条 現場指揮者は、災害において必要と認める場合は現場指揮本部を設置するものとする。
2 前項の規定による現場指揮本部を設置したときは、現場指揮本部旗を掲出するものとする。
(現場指揮本部の組織)
第26条 現場指揮本部の長は、現場最高指揮者又はその職務の代行者とする。
2 現場指揮本部は、当該本部の長及び災害の規模に応じた要員をもって組織するものとする。
(現場指揮本部の職務)
第27条 現場指揮本部の職務は、おおむね次のとおりとする。
(1) 災害状況の把握
(2) 活動方針の決定
(3) 消防隊等の総合指揮
(4) 活動状況の把握
(5) 災害現場広報の実施
(6) 関係機関等との連絡
(7) 必要資機材の確保
第7章 災害現場活動
(災害現場活動の原則)
第28条 災害現場における活動は、人命安全確保を最優先として危険要因の排除、災害の拡大防止に努めなければならない。
(指揮者等の任務)
第29条 災害現場における指揮者及び隊員の任務は、原則として次によるものとする。
(1) 班長(副班長)は、災害現場において水利の選択、筒先部署の決定等災害に対する必要な措置を行い、自己隊を指揮して活動にあたるものとする。
(2) 消防隊等の隊員は、班長(副班長)の命に従い、修得した技術を最大限に発揮し、資機材を活用して災害活動にあたるものとする。
2 班長(副班長)は、現場最高指揮者が到着したときは、災害の状況、活動状況について報告しなければならない。
(火災警戒区域の設定)
第30条 消防長又は消防署長は、ガス、火薬又は、危険物の漏えい、飛散、流出等が発生し、それにより火災が発生するおそれが著しく大と認めたときは、火災警戒区域を設定し、その区域内における火気の使用禁止し、消火、救護、応急作業等に従事する者以外の者にその区域からの退去命令並びに出入りの禁止若しくは制限等必要な措置を講じなければならない。
(消防警戒区域の設定)
第31条 火災の現場において、消防職員又は消防団員は、消防活動、火災調査等を十分に行うため消防警戒区域を設定し、その区域内の消防対象物の関係者、居住者等以外の者にその区域からの退去命令並びに出入りの禁止若しくは制限等必要な措置を講じなければならない。
(災害現場付近にある者の従事命令)
第32条 消防職員は、災害現場付近にいる者に対して、消防作業に従事することを命ずる場合は、次の各号に掲げる場合とし、かつ、付近の者の協力がなければ人命救助又は危険の排除ができないときとする。
(1) 人命救助の必要が急迫しているとき
(2) 延焼拡大の危険が著しいとき
(再燃の防止)
第33条 消防長又は消防署長は、再燃防上活動を適切に行い、消防警戒区域を解除するときは、当該対象物の関係者に対し、監視警戒等の協力を求め再燃防止に努めるものとする。
(災害の調査)
第34条 消防署長は、管轄区域内に災害が発生したときは、災害の調査を実施しなければならない。
2 前項に規定する災害の調査について必要な事項は、別に定める。
(災害現場監察)
第35条 署長は、災害現場における消防隊等の活動状況を監察し、活動上の問題点、その他必要な資科を収集し、警防活動施策に反映するものとする。
(警防活動検討会)
第36条 署長は、災害現場活動を行った職員を招集し、警防活動検討会を実施し、その結果を消防長に報告するものとする。
(即報事項)
第37条 署長は、次の各号に掲げる事案が発生したときは、消防長に速報しなければならない。
(1) 消防機械の故障が発生したとき
(2) 交通事故を起こしたとき
(3) 消防隊員が死傷したとき
(4) その他即報を要すると認める重要事項が発生したとき
第8章 警防訓練
(警防訓練計画の樹立)
第38条 署長は、警防訓練計画を樹立するものとする。
2 警防訓練の実施に関し、必要な事項は、別に定める。
(訓練効果の確認)
第39条 署長は、訓練を実施するときは、必要により訓練効果の確認を行い、警防活動の向上に反映させるものとする。
第9章 安全管理
(安全管理の責任)
第40条 署長は、警防活動全般の安全管理を行わなければならない。
(事故防止)
第41条 指揮者は、事故防止に配意し、安全管理に対する必要な指示及び命令を行うものとする。
2 隊員は、安全確保の基本が自己にあることを認識し、体力、気力及び技術の練成に努め、常に周囲の状況、情勢等の変化に対応できる判断力及び活動力を養うとともに、警防活動時には隊員相互が安全に配意し、事故防止に努めるものとする。
3 安全管理に関し、必要な事項は、別に定める。
第10章 非常災害
(非常災害の種別)
第42条 非常災害は、大規模を前提とした次の災害をいう。
(1) 火災
(2) 集団救急・救助
(3) 水防
(4) 地震
(5) 台風
(6) その他
(非常災害警備計画の策定)
第43条 署長は、非常災害に対する防御又は救急活動等の円滑適正を図るため、非常災害の種別ごとに警備計画を策定しなければならない。
(非常災害警備の実施及び解除)
第44条 非常災害が発生し、又は発生のおそれがある場合は、非常災害警備を実施するものとし、警備の実施及び解除は、消防長が発令する。
(月報の作成)
第45条 署長は、消防隊の活動状況について月報(別記様式)を作成し、翌月の10日までに消防長に提出しなければならない。
附則
この訓令は、平成17年1月1日から施行する。
附則(平成18年訓令第11号)
この規程は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成20年訓令第2号)
この訓令は、平成20年4月1日から施行する。
附則(平成29年消本訓令第3号)
この訓令は、平成29年2月28日から施行する。